住まいを新築する時、家族の将来を考えて、可変性を持った間取りを考えていくことがあります。幼い兄弟姉妹が一緒に過ごしていたスペースに、大きくなったら間仕切り壁を設置して、2つの個室にすることがあります。
また、両親のプライベート空間を一部間仕切りして、介護スペースにすることもあります。そんな時、両親が若く元気な時は、問題にもならなかったトイレの位置や距離がつらく、不便になることもあります。

私の友人が二世帯住宅を新築した時、母親は50代後半で、元気で、活動的でした。それが、72才の時、くも膜下出血で倒れてから、生活が一変しました。
緊急搬送され、開頭手術をして一命を取り留めたものの、体が不自由になってしまいました。
できるだけ機能回復するために、専門家のリハビリ指導を受け、後は、通院でリハビリを続けながら、在宅で療養することになりました。
母親が帰宅するまでに、ケア―マネージャーさんなどと相談して、母親が過ごしやすく、また、彼女が介助しやすいように、住まいをリフォームすることにしました。

もともと、新築した時に、母親のプライベートルームは居間と寝室に格子戸で間仕切りしていましたが、介助しやすいように、格子戸を取り払い、ワンルームにしました。広くなった分、後付け水洗トイレを設置しました。病院で使用していたポータブルトイレのように、定位置に固定することなく、ベッドサイドへ移動することができる水洗トイレがあるということで、採用しました。
もともと、母親が孤立しないようにと、この部屋とLDKとは隣接していましたし、その壁にも、引き戸をつけていましたので、身体が不自由になっても、ゆっくり、手摺と杖などを使って、歩いてくることができます。

介護が始まって、住まいの間取りを考えていくのでは、かなり大掛かりなリフォームになってしまいます。新築計画の最初から、介護を見据えて、可変性のある間取りを考えておくことも大切です。